今年も残すところ、あと3日。焦りますが、丁寧に投稿してゆきます。晩秋江田島超大作は年を越します。間に再び、速報が入る可能性がありますが。では、早速参りましょう。11月2日の自衛隊記念日行事まで、あと4日の頃。10月30日(木)午前の海上自衛隊第1術科学校潜水科「開式スクーバ課程」屋外プール実習最終日の「後編」。
今投稿が2014年の潜水科「開式スクーバ課程」屋外プール実習投稿の最終回となります。続いて、自衛隊記念日の後に海実習が始まりますが、屋外プール実習は最終日。見学記録は10月の終わりですが、折しも、投稿の今は年の瀬。1年を締めくくるに相応しい投稿かもしれません。冒頭の画像は屋外プール実習の終わりを告げる場面ですので、時間を戻して始めます。
時刻は丁度10時半。漆黒先生が絶妙にゴーグルを飛ばしていますね。屋外プール実習が始まるのは午前8時。2時間半が経過。この頃、「屋外プールカオス」が続いていました。水中でアクシデントに見舞われても、パニックを起こさない為の実習。漆黒先生がたがゴーグル、フィンを奪い、ぶんぶん投げます。
「うああ…つかまった!」。プールの中には漆黒先生がたが潜んでいます。鮫のようにゆっくりと泳ぎ回って、やってくる青黄の実習生さんがたを捉えます。スノーケルの先端がオレンジ色が漆黒先生がた、黄色は実習生さんがた。
「ぐえ。つかまった!」。漆黒先生がたに捉えられると、「追いはぎ」に遭います。上からのしかかられて沈められる事もあります。
「ぐえ。フィンはどこかに飛んでいった」。プールから、にょきと「靴」が出て参りました。よくよく考えると不自然な光景ですよね。プールから見えた「靴」。
漆黒先生がたに捉えられるのが前提。捉えられるのを承知で、次々プールに入ってゆきます。左手からはタンクを背負っていない方々、右手からはタンクを背負っていらっしゃる方々が入ってゆかれます。
「くるり」。杉山 潜水科長、再びプールへ。この日、2度め。漆黒先生がたも、実習生の皆様と一緒に早朝からプールに入って出ての繰り返しです。
「とった」。やはり、よくよく考えると、元は実習生さんがたの足に「固定」されていた筈のフィンを奪うのも「技」ですよね。実習生さんがたは、水中でじっとしている訳ではなく、泳ぎ廻られていますから、それを奪うのも「技」。
さあ、大物が飛びますよ…かなり思いっきり飛ばされますので。と云っても、飛んでゆく瞬間を撮るのが、これまた難しいのです。少し距離のあるところからフェンス越しに記録しているのと、視界がかなり狭いため、なかなか盛大にフィンの軌跡を撮れないのです。間近からであれば難しくはないのですが。
鮮やかに漆黒先生のフィンひるがえり。よく観るとベルトが外してありますね…どなたの「カエル足」か判りそうですね…
あちらでも、こちらでも漆黒先生の「追いはぎ」に遭遇した「靴」が見えます。「ひっくり返された」のでしょうね…
「うようよ」なさっている漆黒鮫。「か…囲まれた…」ですね。青黄の皆様は熱帯魚。その周囲(上)をゆっくりと「うようよ」する漆黒の鮫。
飛び込まれた際の記録を確認すると、15分間隔のようですね。もしかすると、途中、撮り逃しているかもしれませんが、おそらく10〜15分間隔だと思います。
突如、掃海輸送ヘリコプターMH-53Eさん登場。新米見学者、慌てているのが、あからさまに判る画像を敢えて投稿します。右側に写っているのは電柱。ニュースや新聞が、時折「ヘリコプターの爆音」と大げさに報道している事がありますが、実家の真上は日常的にヘリコプターが頻繁に行き来していますので、爆音とは思いませんね…現に、この時もMH-53Eさんは大型のヘリコプターですが、直前まで気付いていません。江田島は静かですから、「爆音」してくれば、すぐに気付きます。数秒前ですよ。MH-53Eさんが来られている事に気付いたのは。「…む。何か近付いて来てる近付いて…わわ!」だったのです。その証拠にシャッタースピードの修正が出来ていません。プロペラ止まって写っています。
頭上を通過。「眩しい!しかも、電線が入った!」。
この辺りで、ようやくMH-53E「30」号さんである事が判りました。お久しぶりです。新米見学見学者にとって、頭上をMH-53Eさんがたが通過される事は珍しくありません。目の前に忽然と現れる事も珍しくはありません。『機雷戦訓練・掃海特別訓練・潜水訓練』の際は、必ずMH-53Eさんがたがいらっしゃいますので。江田島にもよくいらしていますが、江田島にて間近でお目にかかるのは初めてです。
MH-53E30号さん、屋外プール真上を通過。松の樹とMH-53E30号さん。レンズの埃に見えるのは蜘蛛の巣。この角度から観ると、MH-53Eさんがたが航空磁気掃海具Mk-105を曵くワイヤーが何処から伸びているのかが、よく判りますね。実際に曵かれている際の画像は…
2011年夏。陸奥湾での『機雷戦訓練・掃海特別訓練・潜水訓練』。掃海母艦「うらが」さん間近を飛んでいらっしゃるのが、MH-53E30号さん。離れたところから撮っていますので、ワイヤーがかろうじて見えるよう、画像を加工しました。PCからでないとワイヤーが見えないかもしれませんが。「うらが」さん後方にいらっしゃるのは、MH-53E21号さん。「うらが」さんと共にMH-53Eさんがたを観ると、かなり大柄なヘリコプターさんである事がお判り戴けるでしょう。大きいです。小学校のプールいっぱいいっぱい程、あるそうですよ。ご覧の通り、「うらが」さんの格納庫より大きい。「うらが」さんの格納庫は、Mk-105さん1機で割といっぱい。
掃海母艦「ぶんご」さん格納庫内のMk-105。割といっぱいです。と…晩秋江田島から『機雷戦訓練・掃海特別訓練・潜水訓練』に飛んでしまいましたね。では、晩秋江田島に戻りましょう。
「え?」と思われたでしょうが、MH-53E30号さんに続いて、屋外プール上空を通過されたのは、小柄でカラフルな航空機さん。当時の速報で誤記がありました。こちらは練習機TC-90さん。ここで判りました。MH-53Eさんがたが江田島に来られる事は日常的ですが、直後にTC-90さんがいらしたと云う事は…4日後の自衛隊記念日「祝賀飛行」の予行です。前年はEP-3さんがたのみでしたが、今年はTC-90さんもいらっしゃると確信。後に判りますが、徳島航空基地第202教育航空隊所属のTC-90さんでありました。
更に約30秒後にお姿が見え始めたのは、EP-3さん、OP-3Cさんの3機編隊。MH-53E30号さんから約30秒間隔で来られていますので、新米見学見学者慌てふためいたのは云うまでもありません。写真を観ればあきらかに慌てていますね。後に判りますが、岩国航空基地第81航空隊ご所属のお三方。先陣のMH-53Eさんも同じく岩国航空基地の第111航空隊ご所属。MH-53Eさんは「掃海部隊」でもあります。
電線入るわ、スズメも飛んでいるわの慌てぶりです。EP-3さんもOP-3Cさんも前方からは殆ど羽音が聴こえません。祝賀飛行は、第1術科学校上空を通過します。スズメの大きさと比較して、かなり低空で入って来られる事が判りますね。
潜水科「開式スクーバ課程」の皆様の屋外プール実習を見学記録していて、一足お先に祝賀飛行を拝見する事が出来ました。「貸切」でした。この日、幾度か祝賀飛行の予行が行われていましたが、後に学校内から見た際は、この時とややコースが異なっていた気がします。やや小用よりから入って来られて、国旗掲揚塔の真上を通過してゆかれました。
数分間、上空に釘付けになりましたが、再び屋外プールに戻ると…フェンスが入ってしまって観づらいかもしれませんが、裸足の辻 分隊長のお隣に三上 教育第3部長がお越しになられていました。前週も熱心に視察をなさっていましたが、屋外プール最終日の視察にもいらっしゃったようです。辻 分隊長は、実は前年まで佐世保の掃海隊群第2掃海隊 掃海艇「ひらしま」さんEODでいらしたのです。前年、江田島で再会でありました。
三上 教育第3部長、続いては、いつの間にかプールから上がって来られていた杉山 潜水科長のご説明をお聴きになられていました。
その頃、プールの下では、コースロープのお片づけ。赤黄の「大蛇」ですね。長い長い蛇腹。屋外プールでの実習と共にあったコースロープも「おつかれさま」。
三上 教育第3部長は、前週に続いて、屋外プールのあちらこちらに移動されて視察されていました。前週と同じく、「さらっと」観に来られたのではなく、時間をかけて。間近に来られていますが、三上 教育第3部長と杉山 潜水科長のお話の内容までは聴こえません。
しきりと何かお話になられていた。背後に救急車が写っていますが、昨年も同時期、救急車が来られていましたので、救急搬送ではないですね。横須賀でも行われているような衛生訓練のような?確か…横須賀の衛生訓練も10月か11月ぐらいであったと記憶しています。
三上 教育第3部長は笑顔でプール内の実習生の方々に話しかけられていたのですが、ここは距離が近過ぎて、フェンスでとても見えづらいですね…
三上 教育第3部長の穏和な笑顔が印象的でありました。まだ、プール内では実習が行われていましたが、三上 教育第3部長もいらっしゃり、各所で片付けも進んでいて、「ああ…今日が屋外プール最終日…」と思いながら、見学記録していました。実際には、この日が屋外プール実習最終日である事は存じませんでしたが、「今日が最終日」と判る光景の連続でありました。また、自衛隊記念日が近付いている、独特の気配も。
「じゃじゃじゃー」。この頃、既に飛び込まれる方々もいらっしゃらず、プールから上がってこられる方々が多くなり、実習の終わりも近付いていました。
三上 教育第3部長と杉山 潜水科長は長く話していらっしゃいました。距離は近いものの、お話の内容は全く聴こえませんし、新米見学者には聴こえなくて良いのです。
ふとプール最も右手を観ると…既にタンクの数々は「江田島カー潜水科号」に載っていました。みっしり積んで、潜水科へと一緒に戻ってゆきます。
プールサイドに敷かれていた緑マットも「仕事納め」ですね。かなり重そうですね。このような光景を目にすれば、「今日が屋外プール最終日です」と教えて戴かなくても判りますね。「全片付け」です。
屋外プール実習最終グループの皆様が次々と上がって来られます。プールから上がったら、いつも必ず安全確認。お互いのチェックを欠かしません。
前日には、ご家族御一行様が「オトーサンシッコクセンセイジャー」の見学に来られていたURA先生。実習生の皆様と共に泳いで潜っての日々でありました。ほぼ1日中、泳いで潜っていたと云っても過言ではありません。漆黒先生がたはフル稼働でした。雨の中も風の日も、暑い日も寒い日も。豪雨の日もありました。目眩がする程、暑い日もありました。この後、海実習が始まりますが、昨年よりも格段に冷えた日が多くなります。この日は暖かい陽射しが降り注いでいましたが。
笑顔の三上 教育第3部長、辻 分隊長と難しい顔なさっている杉山 潜水科長。「むむむむむ」と云う感じですね…
少し写真が前後している気がしますが…プール右手のタンクを背負っていらした皆様。オレンジの鉛ベルトを外して…こうして観ると、実習生の皆様は、実に色鮮やかです。教官の皆様は「黒一色=漆黒」ですが、実習生の皆様は「ビビット」。水中でも良く見えるようの配色でしょうが、実にバランスの良い「目立つ配色」です。
網と網。どこにこれだけの「網」があったのか(プール内に)と思う程でした。屋外プールを高い位置から観ていた日もありますが、網の気配など、殆ど判りませんでした。と云うより、プールから網が上がってきた事自体、驚きでした。
網は丸めて「江田島カー潜水科号」に搭載。コースロープは「倉庫」行き。マット類も倉庫のようでしたね。そこまで詳しく観ていなくても良いのかもしれませんが、驚く程、プール内からさまざまな「物品」が上がって来ましたので、気になって気になって…
徐々に「江田島カー潜水科号」もいっぱいになってゆきます。実習生の皆様は屋外プールから潜水科ビルまで走って帰ってゆきますので、「手ぶら」で走りますが、潜水に使用する機材は細かいものからタンクまで多数。日々、「大名行列」のように連なる「開式スクーバ課程」の隊列。
デッキブラシ登場。ごしごしごしごし…プール大掃除。新米見学者にとっては、懐かしい光景でもありました。「プール大掃除」。皆様、各部隊に戻られても、ブラシごしごしモップ拭き拭きは「日常」ですね。甲板掃除は基本ですね。
ごしごしごしごし…念入りに。今日が最終日。どうやら、屋外プール自体も「最終日」のようですね。後に使用される方々がいらっしゃれば、ここまで念入りになさらないでしょうし、全片付けもされないでしょう。
「江田島カー潜水科号」満員御礼となりました。ロープで縛って一緒に帰ろう潜水科へ。
ふと思ったのですが、「江田島カー」は、学校内に多数…と云うより、主力車輛なのですが、各科それぞれ微妙に仕様が異なっています。色も形も。潜水科号は、びっちりタンクを並べて、「ぴったりサイズ」ですね。「江田島カー」自体、巷では走っていませんから、勿論「第1術科学校特注車輛」なのは判りますが、潜水科号はタンクに合わせた特注なのでしょうね。
「OKOK」。屋外プール実習、最終安全確認が始まりました。日々、幾度も行われる安全確認。しつこいぐらいに安全確認。しつこいぐらいで良いのです。安全確認は省略してはなりません。面倒だと思う事もあるかもしれませんが、その面倒を習慣化する事で、逆にやらねば気になるようになる。
しゃがむのは、何の確認であったでしょうね…安全確認は大きな声で行いますので、聴こえて来るのですが、全てが聴こえる訳ではありません。足下付近の確認でしょうが。
こちらは判りますよ。左右の耳元で手を叩く。「耳の聞こえは良いか」。潜水の際、重要なのは「耳」や「鼻」ですね。「耳鼻科」。いつも安全確認の際、最も良く判る確認が「耳」。潜水出来なくても、多くの方々に経験がある筈です。新幹線や飛行機で、耳が「きーんぼわーん」となる。つばをごくんと呑んだりすると治りますね。治らない時は、鼻をつまんで「耳抜き」をする。新米見学者は耳鼻科にも弱点があり、耳抜きすると、右耳に異状がある事が判ります。
安全確認終了。杉山 潜水科長が何か仰られていますが、声は聴こえても内容までは聴こえません。技術的な事に関する内容である事は、身振り手振りでも判りますが。日々、実習終了時には、漆黒先生がたが、「本日の実習」で、気がついた事を述べられています。それこそ、「耳をかっぽじって」よくよく聴くべき数分間ですね。漆黒先生がたは、長年、各部隊で経験を積んで来られています。掃海部隊のEODでいらした方々、潜水艦救難艦にご所属であった飽和潜水員の方々、いずれも実際の「現場」で場数を踏んで来られた「百戦錬磨の勇士」。潜水科「開式スクーバ課程」は、海上自衛隊さん潜水員の第一歩。ここから始まる「潜水」。
「廻れ右」。海上自衛隊第1術科学校潜水科「開式スクーバ課程」屋外プール実習最終日。2014年の「開式スクーバ課程」屋外プール実習最終回。
日々、共に泳いで潜った漆黒先生=教官の皆様に「ありがとうございましたッ!」。大きな声で、明瞭に「ありがとうございましたッ!」。漆黒先生がた敬礼で応えます。
漆黒先生がたも「廻れ右」。タンクに向かい、「ありがとうございましたッ!」。命を繋ぐタンクやチューブ。機材は「道具」ですが、私たち「人」は、機材がなければ、長い時間潜れません。潜水科はレジャーダイビングの教室ではありません。潜水は、単に潜るだけの行動ではありません。海上自衛隊さんでは、潜っての捜索、艦艇さんがたの船底調査…後に海中の爆発性危険物の調査、揚収、水中爆破処理準備、潜水艦の乗員の方々の救難など、潜水の活動は多岐に渡ります。また潜水自体、危険を伴うものですが、それ以上の危険を伴う現場です。数々の機材に命を預ける。道具あってこその「作業」。潜水のみならず、写真もそうです。カメラが撮ってくれるのです。画像はMacが作ってくれるのです。ブログの投稿もパソコンなければ出来ません(スマホにしても)。自分が立派なだけじゃない。「機材」があってこそ。敬意と感謝を忘れるべからず。高い機材持ってりゃいいと云う訳でもありません。「身分不相応」にならぬよう、努力し続ける事です。努力と敬意と感謝を忘れるべからず。
そして、屋外プールに「ありがとうございましたッ!」。敬意と感謝を込めて。日々行われている敬意と感謝の光景ですが、この日は屋外プール最終回ですから、殊更に。
タンクの中に「命」が入っている。永遠の命ではなく、限りある時間の命。人生には限りがある。限りがあるからこそ、その時間内にどれだけの事が出来るかに賭ける。
さあ、元気に歌いながら、走って戻ろう潜水科へ。時刻は午前11時32分。海上自衛隊第1術科学校潜水科「開式スクーバ課程」屋外プール実習終了。
新米見学者、屋外プール実習を見届け(勝手に「見届け」)、学校内に戻りました。美しい青空に赤鮮やかに櫻の紅葉。昨年も同時期に屋外プール実習を見学記録していますが、これほどの紅葉ではなかったのです。台風が2つ接近し、雨や曇天が続いていた事もありますが、気温が高かったのでしょう。今年は低温傾向であった事を櫻の紅葉が告げていました。
櫻の紅葉の向こう、ブルーシートが見えていますが、4日後の自衛隊記念日行事の際、ご招待のお客さまがたが座られるお席です。既に準備は完了していました。
では、年の瀬ぎりぎり、50cutを超える超大作となった「開式スクーバ課程」1030屋外プール実習最終回。次回投稿は、同日10月30日の夕刻。自衛隊記念日観閲行進予行です。