相当ふらふらですが、ここでやらんでどうする!です。約40cutに及ぶ、超大作の速報です。海上自衛隊掃海部隊の皆様の日向灘にての天王山『平成24年度機雷戦訓練・掃海特別訓練・潜水訓練』第3日。では、参りましょう。
昨日に続き、本日も「基点」としたのは、EOD員さんがたとの距離でした。これまでの「ヘローキャスティング」の見学記録中、最も安定し、最も近い距離となりました。洋上の処分艇さんと共に。日向灘ならでは!です。掃海輸送ヘリコプターMCH-101さんがたの機体に書かれた番号が確認出来る距離。MCH-101さんがたの機体の番号は小さめです。「52」。明瞭に確認出来る距離でした。先10月『自衛隊観艦式2012』以来のMCH-101・52号さん。ようやく、ここまで近づきました…。
本日は、繰り返されるヘローキャスティングと共に、繰り返される「CROSS RIDE FORMATION」が大変見事であります。第101掃海隊・掃海管制艇「いえしま」さん、掃海母艦「ぶんご」さん、MCH-101・52号さん、第1掃海隊・掃海艇「みやじま」さん。では、本日の凝縮された数時間を駆け足にて振り返ります。
本日は、荷物が届くのを待たなくてはならなかった事と、油津最強伝説の1つ、「観光協会さん最強電動レンタサイクル」のお願いにゆく必要があり、ホテルシーズン日南さんを出発したのは、お昼直前となりました。既に、朝から目の前に掃海艇さんがたがいらしたのですが、強風の影響か、どうしても艦番号にピントが合わず苦心しました。目の前の日向灘を気にしつつ支度をし、本日はどうしてもゆかねばならない地を目指し、バスに乗りました。どうしてもゆかねばならない地。それは、鵜戸神宮さんです。「鵜戸神宮入口」でバスを降りようとすると、やはり、ご一緒していたおばちゃまに引き止められました。「こっからは遠いかい、次がヨカよ」。本当に日南の皆様は親身にご親切です。「おばちゃま、あいがとね。海沿いの道を登るかい大丈夫やよ」。バスの中から、鵜戸さん前に掃海艇さんがいらっしゃる事が判っていましたので、山登りコースではなく、海沿いコースを選んだのです。鵜戸さん前にいらしたのは、海面警備中の第46掃海隊・掃海艇「ししじま」さんでした。本日、まず最も近い距離となったのは、「ししじま」さんでありました。左手に見えている道を登ってゆきます。
日南海岸ならではの「鬼の洗濯岩」を見学しつつ、登ります。丁度、海面警備中の「ししじま」さんと進行方向が同じですね。なだらかな坂道なのですが、カメラ装備が重いので、ぜえぜえしながら途中休憩していた時でした。「…むむッ!」
上空を見上げると…掃海輸送ヘリコプターMCH-101・53号さん!すみません。さまざま用事があり、午前の訓練に間に合いませんでした…。やむなく、鵜戸さんの坂道でお見送りしました。
やっと鵜戸さんの灯台に辿り着きました。灯籠型の鵜戸さん灯台と実に摩訶不思議な岩模様。これこそが日南海岸。そして、鵜戸さん灯台には特別な意味もあります(新米見学者的に)。それにつきましては後述。
鵜戸さん灯台を過ぎ、再び日向灘が見えた頃、パンパスグラスと「ししじま」さん。遥か水平線に掃海艦艇さん3隻。
鵜戸神宮さんに到着。油津を出た頃は、視界が白く霞んでいたのですが、鵜戸さんに到着すると…見事な快晴となっていました。既に、この頃、掃海母艦「ぶんご」さんのお姿が見えています。鵜戸さんの御祭神は、神武天皇の御父君。天津日高日子波限建鵜草葺不合命(あまつひこひこなぎさたけうがやふきあえずのみこと)。
今年は辰年でしたね。大きな大きな龍の絵馬。「古(いにしえ)を稽(かむが)えて、今に照らす 古事記序」と書かれています。今年は辰年にして、『古事記』編纂千三百年。新米見学者が、今年、どうしても鵜戸さんを訪れなくてはならない理由が幾つもありました。
龍絵馬の門より訓練海域に「白い龍」。掃海輸送ヘリコプターMCH-101さん。昨年、陸奥湾遠方の掃海輸送ヘリコプターMH-53Eさんを「龍が居る!」と本気で思いました。渦巻く水煙をまとい、洋上を駆けるMH-53Eさんは、遠方から本当に「龍」に見えたのです。鵜戸さんの龍絵馬の門より「白い龍」。奇しくも、ではなく必然。ここは日向灘。
鵜戸さんに昨年のお願いを叶えて下さった御礼を致した後、運玉を投げようとすると…「ししじま」さんが見えました。鵜戸さん内のお店の皆様、鵜戸さんの皆様は「いつも掃海部隊の皆様が目の前に来て下さるんですよ」と嬉しそうに仰られます。毎日、日向灘を目の前にしていても、お店のお方は、時間があると、日向灘を見ていらっしゃるのです。掃海部隊の皆様を良く見ていらっしゃる方々でもあります。あ、運玉、今年も見事に入りました(10年以上前から運玉投げていますので、投げて過ぎ?)。
ため息が出る美しさの日向灘。いつまでも見ていたい光景ですが、既に訓練海域にMCH-101号さんがいらしています。目指すは、MCH-101号さんに最も近い地点。鵜戸さんより…車で約10分。MCH-101号さんは、ずっと海面近くでホバリングされています。どのような「訓練」であるかは判ります。まだ数時間続く筈ですが、バスでの移動は難しい。タクシーさんに助けを求めます。最も近い地点を選択する事も可能です。候補は3地点。(1)前日の岬、(2)廃墟の岬、(3)石像の丘。そのいずれか。
見学記録地点、タクシーさんで走って5分で決定。(2)廃墟の丘。運転手さんは少し戸惑っていらっしゃいました。どう見ても、地元ではない人物が指定した場所に。そして到着。この時、最も近い距離であったのは、第101掃海隊・掃海管制艇「さくしま」さん。「さくしま」さんは、来春3月に勇退されます。今回の『平成24年度機雷戦訓練・掃海特別訓練・潜水訓練』が日向灘撮り納めとなります。少しでも多く記録しておきたいのです。本日は見事に明瞭に記録出来ました。良かったです。その後方は…推定、第2掃海隊・掃海艇「たかしま」さん。MCH-101さんがいらっしゃいますね…鵜戸さんにお参りしている間に戻って来られた?
そして、本日の「基点」として目指したヘローキャスティング地点。ここが最も近い筈です。「遂に、ここまで近づけた…」。感慨深かったです。MCH-101・52号さん。機体の番号を確認出来る距離が「前提」でした。EOD員さんがたも「点」にならぬ距離もです。(1)前日の岬からであれば、斜めに「いえしま」さん、処分艇さんのEOD員さんがた、MCH-101号さん、EOD員さん、掃海母艦「ぶんご」さんがreflex内に入ったかもしれません。ですが、敢えて、真横の位置最も近い距離を選択しました。
同時に、「ぶんご」さんとも最も近い距離である筈です。格納庫前の「JOKER」さん(誘導員)さんが大きく腕を振り上げていらっしゃる様子も見える距離。ヘローキャスティングが行われる日は、幾度もMCH-101さんがたが掃海母艦さんに着発艦されます。天候次第で記録状態が変わります。繰り返される毎に記録し続けます。
最も近いのは、「さくしま」さんです。ばっちりでした。「さくしま」さんの記録は1cutでも多く。
繰り返されるヘローキャスティング、そして始まる「CROSS RIDE FORMATION」。最も左手にいらした第101掃海隊・掃海管制艇「いえしま」さんが動かれると同時に、第1掃海隊・掃海艇「みやじま」さんも動かれました。見事な「CROSS RIDE FORMATION」の始まりです。
「101MD CROSS RIDE」。「いえしま」さんと「さくしま」さんの交差。
「EOD, MCH-101, MSC CROSS」。ヘローキャスティング至近距離に「みやじま」さん到達。
この頃、油津方面より爆走して来られたのは、第41掃海隊・掃海艇「のとじま」さん。猛然と駆けて来られます。重厚な大きなうねりの日向灘に対抗。
何故か、どうしても、ピントが合い切らなかった事が大変残念でした…。「さくしま」さんと「のとじま」さんの交差。光量も十分であったのに、何故、ピントが合わなかった…。
ずっと快晴であったように思える構成となっていますが、15時を過ぎると、次第に空は雲に覆われ始め、視界が暗くなり始めます。ヘローキャスティングは続けられていますが、徐々に掃海艇さんがたが集まって来られている事に気付きました。自分が(2)廃墟の丘に到着した頃は、ヘローキャスティング付近は、「ぶんご」さん、「さくしま」さん、「いえしま」さんのみでありました。視界が暗くなり始めた頃、続々と掃海艇さんがたがこちらへ向かって来られます。こちらは、第2掃海隊・掃海艇「たかしま」さん、「やくしま」さん。
「たかしま」さん、「やくしま」さん後方からも掃海艇さんがたが…水平線の彼方より、続々とお姿が見えて参ります。
「このまま曇ってしまのか…しかも、洋上遥か彼方、雨のカーテンが見える…」であったのですが、突如、このように光がさす時間帯もありました。「のとじま」さんが明瞭に浮き上がります。
かと思うと、再び視界が暗くなり…。第46掃海隊・掃海艇「ししじま」さんと第2掃海隊・掃海艇「ひらしま」さんの交差。「ひらしま」さんは午前中、油津港にいらしたのですが、訓練海域に戻って来られました。
かと思うと、再び明るく。「のとじま」さん後方より近づいて来られるのは、第45掃海隊・掃海艇「とびしま」さん。ようやく、「とびしま」さん記録出来ました。
この時がヘローキャスティング本日の最終回でありました。午前から繰り返されていた事と思います。MCH-101号さんがたが幾度も幾度も着発艦を繰り返されるのは、「ぶんご」さんよりヘローキャスティングされるEOD員さんがたを連れて来られる為ですね。1度につき、お二人ずつであったように見えましたが…。いえ…もうお二人?少なくとも、「2回ずつ」と記憶していますが…
ヘローキャスティング本日最終回着艦時。「真・真正面」。これは見事。全くもっての真正面です。MCH-101・52号さんも真正面(正確には、後ろ真正面ですね)。胸のすく一直線。「ぶんご」さん、MCH-101・52号さん、「JORKER」さんのトリプル後ろ真正面。
視線を感じ、はっと右手を見ると…こちらも見事な前後真正面。「シンクロ真正面」。第2掃海隊・掃海艇「ひらしま」さん、第45掃海隊・掃海艇「とびしま」さん。スゴいんです。掃海部隊の皆様は。一度に、いっぺんに、あちらでもこちらでも、南九州の言葉なら「あっちでんこっちでん」「あきもこきも」、見事なFORMATIONが展開してしまうのです。それも、「単独」ではないのです。引くと、更にスゴい事が判ります。その「答え」は、もう少し後にしましょう。
「ひらしま」さん、「とびしま」さんの後方より、第42掃海隊・掃海艇「くめじま」さん。続々と皆様が集まって来られます。そう。この「集結」は何故なのか、それは昨年、この日向灘で、この海域で目の当たりにしました。
右手でも、見事な「CROSS RIDE FORMATION」。第2掃海隊・掃海艇「たかしま」さん、第41掃海隊・掃海艇「のとじま」さん、第2掃海隊・掃海艇「やくしま」さん。視界がますます暗くなり始めますが、敢えて加工はしません。この暗さに意味があるのです。
ようやく第42掃海・掃海艇「まきしま」さん記録出来ました。「くめじま」さんも近くに来ていらっしゃいます。と云う事は…第2掃海隊さん、第42掃海隊さん、第45掃海隊さんが揃っていらっしゃる筈です。
思わず、「…見事…」と思った陣形。扇が開くかのようでした。おそらく、これから幾度も書くと思いますが、訓練展示ではありません。実際の訓練。『平成24年度機雷戦訓練・掃海特別訓練・潜水訓練』です。では、皆様、何の訓練をなさっている?訓練?「通常の移動」さえもが訓練?これは、実は怖い程の事。「はい。みんな集まってー!」と云って、整然と芸術的ですらある集結が出来ますか?私たちに。出来ません。ばらばら〜と集まって来てしまいますよ。「フツー」なら。
芸術的ですらある集結が展開している頃、MCH-101・52号さん、「ぶんご」さんを発艦。鹿屋に戻られるのでしょう。曇天であろうが、霞んだ視界であろうが、美しい立体感でした。薄暗いの不問。この後、集結展開されている掃海艇さんがたの上空を順に通過し去ってゆかれます。後に画像を加工し、その再現が出来れば…と思っています。少し時間がかかりますので、速報では無理。MCH-101・52号さんが去ってゆかれた頃、新米見学者、時間切れとなりました。本日もバス停まで、何キロ歩けば良いのか判りません。後ろ髪を引かれ引かれ、廃墟の丘を後にします。そして答え。
皆様が続々と集結し、芸術的ですらある「CROSS RIDE FORMATION」を展開していたのは何故か。その完成形は、こちら。日向灘に連なる「洋上の星団」となる美しい縦列。夜間、訓練海域付近を航行する民間船舶の方々を護る縦列。間もなく、日の入り。自衛艦旗降下と共に灯る、掃海艇さんがたの灯が光の列となり、訓練海域を知らせるのです。先頭は女王にして光の宮殿の如しの掃海母艦「ぶんご」さん。「洋上の星団第1群」の連なりは…
こちらの鵜戸さん灯台に向かっているように見えるのです。「ぶんご」さんより、鵜戸さん灯台まで。今夜、鵜戸さん灯台前にいらっしゃるのは、おそらく、第46掃海隊・掃海艇「ししじま」さん。今夜は「洋上の星団」を記録する事は出来ませんでしたが、国道220号線を夜間通行される方々は、この光の列を目にする事が出来ます。タクシー運転手さんや地元のお方が口々に「今夜も綺麗だった!」と仰る光の列。掃海部隊の皆様は「不夜城」。『平成24年度機雷戦訓練・掃海特別訓練・潜水訓練』期間中、夜通し訓練は続きます。